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2007年03月28日

耐寒とサバイバルの間で

うちのベンチャー隊が山中湖の近くで「耐寒キャンプ」なるものをやることになった。たまたま同じ場所で、友人の団のベンチャーも「サバイバルキャンプ」をやるという。私の生活からは何年もボーイスカウト以上にキャンプが遠ざかっていたので、こういうチャンスを逃す手はない。ふたつのベンチャー隊のキャンプのあいだで、私はローバーとこどもを連れて、何もしないただのキャンプをしてきた。

20070324 S3VS20070324 Y120VS


私にとってはボーイスカウトで山歩きやキャンプをすることが楽しかったので、社会人になってからは小さいテントやストーブなど少しずつ装備を充実させ、自分の個人装備だけでソロキャンプができるようになったまでは良かったのだが、たまたま結婚した相手がアウトドアにあんまり興味のない女性だった。私は、というと、食事とか買い物やホテルよりは、その分長い時間、少しでも人里離れた遠い場所に滞在してみたいタイプ。そういうのはやっぱり一般的ではないのかな、と思ったら、この本には「イギリスではそれが普通よ」、みたいなことが書いてあり、まさにわが意を得たり! だがしかし、ならイギリスでも行っちゃえば、となってしまうとマズイので、自分の中にとどめておく。

「お金とモノから解放されるイギリスの知恵」 井形 慶子



ちなみにこの本には、こんなことも書いてあり、以下のブログで紹介されている。

be-prepared そなえよつねに!
「教会とボーイスカウトが学校に勝る国」
http://be-prepared.at.webry.info/200603/article_3.html

何もしない、とは言っても、一応ローバー隊長がスカウトを連れてきたわけだから、何か理由を考える。(今まで書いてきたことは、何だったんだ!?←いいんです。何もしない、かなりパーソナルなキャンプをしに来たので・・・。)土曜の朝9時に団倉庫に集合、テントやら椅子やらを引っ張り出してクルマに積み込む。それから、近くのスーパーで10時の開店を待って買出し。さあ、メニュー何にしよう?(夕飯のおかずじゃないんだから・・・)

まず昼はうどんでいいね。すぐできるから。うどんと出来合いの出汁を買い、惣菜売り場で上にのせる天ぷらを各自お好みで選らんだ。「夜は何にしようか?」「すきやきだね!」この時点で、テーマが決まった。「キャンプですき焼きを食べる」(そんなんでいいのか?)精肉売り場で国産牛を選ぶ。ちょっと高いが、それがテーマだから。隣においてある既製品の割りしたも。3人なので、具材の野菜などは種類を絞り込む。たくさん買うと、量も増えるので。春菊、えのき、しらたき、豆腐。最安値のものをひとつずつ。玉子も6個パック。翌朝はパン、非常食にカップ麺。紅茶とスティックシュガー。米だけは、家から持参した。

買い物を終えてからようやく出発、現地着はお昼過ぎになったが、うどんだからあっという間に作って食べ終わった。すでにスカウトたちは到着していて、テントを張っていた。ベンチャーの活動なので、何も干渉することはない。天気予報は春の嵐の到来を告げていた。前線に向かって南風が吹き込み、気温は「耐寒キャンプ」にならないくらいの暖かさだった。とはいえ、前線の通過後急激に冷え込むことが予想された。まだ雨は降り始めていない。


リンツー1

もうひとつ、友人の団の「サバイバルキャンプ」の方は、リンツー作りが始まっていた。材料はブルーシート。長めの倒木を垂直に立て、麻縄で4方向に引っ張ってたが、すぐ麻縄が切れ勢い良く木が倒れた。第1案は、あえなく断念。友人のVS隊長によると、どうやら、彼らはインディアンテントをイメージしているらしい。夜中に嵐になってシートが風に飛ばされちゃったら大変だね、と笑いながら話していた。だって、それは彼らがやりたい、と言ったことだから。隊長のテントを貸すよ、っていう申し出も断って、食材も最低限に絞込み、彼らとしてはストイックなキャンプをやりたいのだろう。不自由とか面倒とか関係なく、なんだか楽しそうだ。

次の改善では麻縄をあきらめ、スカウトロープで木々の間を渡し、そこに斜めにポール(倒木)をのせて、その上にシートをかけていた。

リンツー2


さて、何もすることはない。そんなに寒くもない。私はVS隊長と二人でコーヒーを飲んでいる。うちのローバーはたまにベンチャーにちょっかいを出したり、うちのこの相手をしてくれている。工作でもやるか。竹がいくつかあったので、三角すい型の食器棚を提案。うちのローバーにとっても、キャンプは久しぶり。工作だって、しばらくやっていないはずだ。立ちかまどほどではないが、結構作りがいはあったかも知れない。小学生のこどもには巻き結びだけ手伝ってもらった。

20070324工作


夕食は耐寒キャンプチームはしゃぶしゃぶ。こちらがすき焼き、しかも国産牛と聞いて、「なんで豚肉なんだよ〜」ともめてるらしい。おいおい・・・。サバイバルキャンプチームは隊長に買出しさせた虹鱒を焼いて、あとはカップ麺。それぞれのサイトは離れた場所に作ってあったが、夕食後は自然と集まって、火を囲む。同じ年代のボーイスカウトが集まれば、勝手に歌やゲームが始まるものだ。



アブラハムには7人の子
ひとりはノッポであとはチビ
み〜んな仲良く暮らしてた
さあ踊りましょう♪

右手(右手)
左手(左手)
ジャンプ(ジャンプ?)
腕立て(腕立て!)
スクワット(スクワット!!)
腹筋 ( ̄□ ̄;)!!)



心配された嵐は、夜テントに潜り込んだ後雨の音や風の音が聞こえたが、朝起きてみると静かな雨だった。テントも防水が利いていて、浸水はなかった。リンツーも形をとどめている。うちの子供にとっては初めての野営だったので心配もあった。寒いと思って目一杯厚着をさせ、寝袋も2重にしていたが、冷え込みもたいしたことなくて、なんだか拍子抜けだった。

リンツー3


朝は紅茶とパンを食べ、とっとと撤営にかかる。雨は弱いが、風はない。8時には片付いてしまった。みんなに挨拶して、帰路に着く。うちのベンチャーなんか、そのころようやく行動開始だったけど。中央自動車道の相模湖あたりから、だんだん雨足が強くなってきた。昼前には団倉庫に戻り、そのままBS隊の隊集会に乱入、じゃなくて顔を出す。(このローバースカウトは、ボーイ隊の担当でもある。)活動場所は室内で、2班が対峙する中、ふたりの年少のスカウトがキャンプの個人装備を床に広げ、それぞれの班員のアドバイスによってザックにつめるというゲーム形式のプログラムをやっていた。終わって、「いいか、ねらいは競争じゃなくて、詰める際の班のアドバイスが評価の対象なんだぞ。」へー、面白いことやってるなぁ。ここの隊長が、私の前任者である。


キャンプ場を朝一番に抜けてきたので、最後まで見届けてはいないが、サバイバルキャンプの方は、高さもあるので、雨にぬれず火にあたることができ、快適そうだった。耐寒キャンプの方はフライシートを持ってきたにも関わらずどこにも張ってないので、朝飯は苦労しただろう。結局、予定より2時間くらい遅いバスに乗って帰ってきたようだ。


友人のVS隊長に聞くところによると、彼の団のベンチャー隊は長く活動休止状態だったと言う。存続の危機にさえあったのだが、わずか半年でここまでになった理由は、「日常生活がスカウティングなんだよ」と言い続けてきたからだそうだ。そうして、それまで出てこなかったスカウトまでもが集まって、活動が始まったという。すごいことだ。そのセリフ、ありがたく頂戴します。
posted by ぬまた at 01:50| ☁| Comment(10) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
キャンプの夜のファイヤーを拝見させて頂いておりましたが、このページを読まさせて頂き、
火に隠されていた暖かさの理解が出来たような感じがします。
さすが!
Posted by シゲ at 2007年03月28日 06:46
ぬまたさんもキャンプだったんですね。
アタシの隊も奥多摩でキャンプしてました。
ラッキーなことに、同じ場所で横田基地のBSAがキャンプをしていたので、一緒にファイヤーをしました。違う国のBSと一緒になるのは楽しいですね。いい経験をさせて頂きました。

今回はPAX Wの、ネパールへ行ったスカウトも副長補で参加してくれて、ボーイのスカウト達に色々な事を教えてくれていました。やっぱり頼りになりますねー。

Posted by ジョージ at 2007年03月29日 15:47
シゲさん、コメントありがとうございます。

ボーイスカウト的に言えば、キャンプファイヤーよりボンファイヤーという感じでした。

火を囲むことで、なぜか心がホッとします。火を見てるだけで、ずっと飽きないんですね。

理屈抜きで、楽しかったと思います。
Posted by ぬまた at 2007年04月01日 00:13
> 違う国のBSと一緒

貴重な経験でしたね。PAXの話も興味深いです。

Pax IV Hyper » ネパールプロジェクト2007帰国報告
http://www.rovernet.jp/paxiv/?p=58


タネを明かせば、同じ場所でキャンプをやったのは偶然ではありません。

たいていの場合、活動はいつも自隊の中だけで終始することが多いと思います。たまに、奉仕で年少隊や地区の奉仕にかり出されたり。

同じ年代の、違う団の活動が近くにあった時に、また違った刺激をお互いに与えあうことができるのは、というねらいは、最初からちょっとありました。あくまで、たまたま同じ場所で、というスタンスでしたが。

それをうちのローバーにもなんとなく見せておくる、というのが、真のねらいだったりして・・・。
Posted by ぬまた at 2007年04月01日 00:31
ワタクシの主人は、ボーイスカウトで(昔は)キャンプ三昧。その主人に言わせると、私の実家での生活はサバイバルだとおっしゃるσ( ̄◇ ̄;)
 はて?何ででしょう。簡易テント代わりに竹を組み立て、今の時期は山菜が豊富で食べものに困らず、鎌とクワがあったら当分山に籠もりそうで、声を出してよぶかわりに指笛でスカウトを整列させる変わったおばさんのイメージが京都では定着しつつあります。
Posted by ちずやん at 2007年04月07日 22:46
どこまでが先行してるイメージの部分かわかりませんが、そういう生活が身近にあるのは羨ましいですね。

この記事に登場する友人も、実は野草博士なんですよ!

自然の中で学べる事は多いので、スカウト達にはできるだけたくさんのスカウトキャンプをさせてあげられれば、と思っています。

Posted by ぬまた at 2007年04月08日 23:52
イメージでは無く 実際は全部日常的に体験し育ちました。
だからボーイ隊の活動は「私が子供に戻って参加したい」が本音ですかね。
(*^▽^*)
Posted by ちずやん at 2007年04月16日 14:57
そのような体験が生かせるのがいいですね。私も誰かに面白い活動やってもらって、スカウトに戻りたいときがあります。

指導者をやってみて、やっぱり何かを教えるベースになるのは、体験だと感じています。(足りなければ、これから体験すればいいのですが。)

記事本文でご紹介したブログ記事のコメントで知ったのですが、「からだでおぼえたものははなれない」という詩もあります。


からだでおぼえたものははなれない

手でおぼえる
足でさとる
目にやきつける
胸にしみこます

ボーイスカウトの仕事は
すべてこれだ これなんだ

水くみひとつにも
上手下手がある
米をとぐのも
めしをたくのも
玉ネギをきざむのも
ジャガ芋の皮をむくのも
遊び半分では
出来ない 出来ない

なれない仕事で
涙ぐむと
母の瞳が浮かび
力のいる仕事で
へたばると
父の笑顔が見える
われとわが身を
はげましても
情けなさがあふれて来て
あたりの風景に
もやをかける

のりこえろ のりこえろ
からだでおぼえたものは
からだから はなれない
はなれない

手でおぼえる
足でさとる
目にやきつける
胸にしみこます

満足に
つとめを果たした夜の
キャムプファイヤーの火はすばらしい
静かにじっと眺めていると
さわやかな
ほんとうに さわやかな虫の声が
首にしみこむ 背なかにしみ通る


詩集「あすは君たちのもの」サトウ八チロー作
Posted by ぬまた at 2007年04月17日 12:40
この詩 素敵です! うなずけます。
ボーイ関係のブログの方で掲載させて下さい。 もしかして13NJの時の資料で見たかも知れないのですが、全文はしらなかったです。
わーいみんなに教えよーっと☆ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノ☆ 
Posted by ちずやん at 2007年04月22日 00:03
原典はもう絶版になってしまったみたいで、いくつかのホームページに掲載されているのみのようです。

知ってる方も多いようですし、多分誰が読んでも、「スカウトに聞かせたい!」って思ってしまうのでは?

横浜市の図書館蔵書検索ではヒットしたので、予約を入れています。

書名   :あすは君たちのもの
副書名  :選詩集
シリーズ :NHKブックスジュニア
著者名  :サトウハチロー/著
出版者  :日本放送出版協会
出版年  :1978
ページ数等:188p
Posted by ぬまた at 2007年04月22日 00:28
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