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2007年02月12日

パトロールリーダー・ハンドブックの次に続くもの

京都連盟発行のパトロールリーダー・ハンドブックの副題には、−班長とパトロールシステムをよく知る本− とある。

ボーイスカウトの班長が読むのに適しているだけではなく、指導者自身がとても理解しやすい、使いやすいハンドブックになっていると思う。一般向けに売っても良いくらい、需品部のほかの書籍とは一味違う感じさえする。

残念ながら、なぜか需品部では手に入らない。教えていただいた入手方法は、こちら。

ボーイスカウト京都連盟
http://www.scouting-kyoto.jp/
→事務局のページ→スカウト用品→パトロールリーダー・ハンドブック
http://www.scouting-kyoto.jp/body/jimukyoku/goods/good/pl_hb.pdf

PatrolLeaderHandbook.JPG

私はどうしてこれだけの内容の本が、日本連盟ではなく京都連盟発行なのだろう?ということが気になっていた。


需品部のカタログには、書籍だけでもBVS(7)、CS(16)、BS(19)、VS・RS(4)、指導者(12)、スカウト・指導者共通(16)、世界スカウト機構刊行(14)、と、あわせて88種類が載っている。

ボーイスカウト日本連盟
メンバー向け情報→スカウト用品
http://www.scout.or.jp/j/info/supply/catalog.html


かたや、各県連独自で発行されているものもいくつかあるようだ。

スカウティング研究センター
各都道府県連盟発行の書籍
http://www.scoutnet.or.jp/~src/kkakukensyosek.htm


私の周りでも、大阪連盟のは良いよ、とか、埼玉県連のは使える、といった話を聞く。残念ながらどれも見たことないのだが、私も確か新潟県連の、カード式になってるゲーム集のようなものを、チラッと見せていただいたことがある。

各都道府県連でもそれぞれ独自に工夫されて、いろいろな試みを展開していると思うが、それは地区や団、隊といったレベルでも然りだろう。指導者は保護者やスカウトたちのちょっとしたノウハウまで含めれば、これはまさに「ロングテール」ではないか。と、勝手に考えている。

それで、パトロールリーダー・ハンドブックは如何にして世の中に現れたのか?というプロセスには、ロングテール理論でいうところの「テール」が「ヘッド」に化ける?ヒントでも隠れているのでは??などどいう妄想が湧いてしまい、とにかくブログでこの本を薦めていらっしゃる方に、どうしてもお話を伺ってみたくなった。

■イノウエさん
[Today's DOOR]
イノウエヨシオBLOG「全天候型コメントサイト」
班の仕事、推敲していく (07/14)
http://edkyotob.jugem.cc/?eid=637

■黒澤さん
スカウティング研究センター 事務局の日記
2005年12月02日
パトロールリーダーハンドブックが届きました
http://riics.seesaa.net/article/10110104.html


イノウエさん
は最近まで京都連盟のコミッショナーでいらした方で、ご自身のブログに「ボーイスカウトのハンドブックの原稿、時間をみつけて校正していく。推敲に推敲を重ねていくと、何度もいろいろな発見がでてくる。・・・」とお書きになるくらいなので、かなり主体的に関わっていらっしゃると思われた。

また黒澤さんは以前からメールやブログでもお世話になっており、またパトロールリーダー・ハンドブックについても、ブログで何度も取り上げていらっしゃる。お会いするのは、昨年のスカ研以来2回目だった。

お二人には貴重なお話をたくさん伺うことができ、また楽しい時間を過ごさせていただき、ありがとうございます。


いろいろと伺ったお話の中で、(ボーイスカウト課程の書籍で)「スカウトハンドブック」→「リーダーハンドブック」(指導者向け)→「パトロールリーダー・ハンドブック」(班長向け)の次に、「『保護者向け』をやってみたかった」ということがあった。

BSHB

イノウエさんが仰っていた「保護者向け」が、今後どうなるかはわからないが、カブスカウト課程においては、私は既存の書籍を活用することができると思っている。

CSHB


「明日を築く少年たち −カブスカウト活動とは−」

写真右端にあるこの本は、ボーイスカウト運動とカブスカウトの特徴を、実に平易かつ簡潔にまとめてあり、私はスカウティングフォアボーイズよりも指導者講習会よりも、真っ先に保護者の方にご覧いただきたい、と考えている。40ページで300円(税抜き)だから、入団のご案内とともに団で支給しても良いのではないか。

ボーイ隊のスカウトとパトロールリーダー・ハンドブックを見ながら話せるのと同じように、保護者会ではこれを読みながらお話ができると思う。

その次の段階で読んでいただきたいと思われるのが、デンリーダーハンドブック。これは、隊長ハンドブックの要約版と言える。これに細かな実施例やら能書き・薀蓄?を足したのが、カブの隊長ハンドブックかも知れない。変な言い方だけど。


ボーイスカウト課程やそれ以上になると、保護者が直接活動に関与する割合は減少するが、活動や運動に対する理解まで少なくなってしまうのは寂しい。

しかしパトロールリーダー・ハンドブックは、その部分ですら守備範囲ではないかと思っている。それだけではなく、世の中の(普遍的な)関心事である「教育」や「よりよき社会人」や諸々の事柄に対して、ボーイスカウトは示せる何かを持っているはずだ。

だから、そろそろスカウト運動の参画者だけを対象とするのではなく、世の中に広く読まれるような本が出てきてもおかしくないと思う。さらにいえば、それはもう媒体としての書籍にこだわらなくても、Webでもゲームみたいなものでも十分アリなのではないだろうか。

英語版とか作れば、今度は日本のスカウト運動が世界に広く影響を与えていくことだって、できそうな気がする。・・・また、「気がする」だけで終わったしまいそうだけど。
posted by ぬまた at 01:52| ☀| Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご一緒させていただき、大変勉強になりました。ありがとうございました。

井上さん、ぬまたさんとの会話で感じていたのは「やっぱりボーイスカウトは社会で認識されていないんだなあ」と言うことでした。

私も含め、あの場にいた3人は全員スカウト経験者ですので、この事実についてあまり認識していなかったわけですが、スカウト運動側で必要と感じている「次に続くもの」が「保護者向け」であるならば、やっぱり「何となく『社会で認識されていないこと』に気がついている」のではないかと感じました。
Posted by 黒澤岳博 at 2007年02月12日 08:41
こちらこそ、ありがとうございます。

> 「やっぱりボーイスカウトは社会で認識されていないんだなあ」

学生指導者だけでまわしていた団で育った私は、長いブランクのあと、発団間もない、ボーイスカウトなんて何にも知らない人たちの集まりの団にやってきて、知らないことは決して悪いことではないのですが、当たり前と思っていたことが当たり前に「理解されない」ことに、ずいぶん戸惑いました。

ですから、私がやろうとしてることを実現するためには、まず、如何にそれらを「リーズナブル」で「メリット」のあることとして感じていただく、という作業というか、工夫が必要でした。

それらを省略していきなり「ボーイスカウトはそういうものです」と言い切ってしまったら、そこでおしまいなんですね。だから、自分なりにそのあたりの言い方を考えることは、すなわち、どうすれば社会に認識してもらえるか、ということに繋がるのでは、と考えています。

そうは言うものの、実際は、それがよくわからない、というか、うまく言えない時があります。自分に引出しが無いゆえですが、「なぜ」そうするのか、キチンと説明できないのは、本当に困ってしまうんです。

もちろん私ひとりで全てを答えるのはとても無理なので、なんか良い本ないかなぁ、これ読むといろいろわかっていいよ、というのが、少なくともカブ課程においては「明日を築く少年たち」(育成会員)と、「デンリーダーハンドブック」(補助者、指導者、団委員・・・)だと思っています。

せっかく活動に来てくださる方々に、活動の狙いをもっともっと理解していただく、という点に、現場としても注力していきたいですね。

そう考えると、プログラムの原案なんか適当に面白そうなのを「借りて」きて、使いまわすくらいの力配分でも良いのかも知れません。もちろん指導者たちが「よく考え、練り上げる」過程を省略してはいけませんが、スカウトだけでなく、その後ろにいる「おとな」たちへも力を注ぐ必要性を感じているのです。盛り上げるためには。
Posted by ぬまた at 2007年02月13日 19:25
>そう考えると、プログラムの原案なんか適当に面白そうなのを「借りて」きて、使いまわすくらいの力配分でも良いのかも知れません。

マジックの世界では「ネタは買うもの」で、ネタを考える人と、演じる人の分業が完全にできていますよね。
BSAでも、プログラムの提供はスゴく手厚いと聞いたことがあります。
日本人は(私もそうかもしれませんが)ネタを考えるのが好きな人(自己満足の人)が多すぎるのかもしれませんね。
Posted by ryu1 at 2007年02月24日 21:06
> ネタを考えるのが好きな人

そういう面白さって、すごくあると思います。先日あるカブ隊指導者のお話を伺って、いままでは一生懸命計画つくってやらせてたんだけど、最近はそういうのやめて、意外性を楽しむようになりました。そっちの方が、面白い、と。私はまだその境地までたどり着いてなかったのですが、イノウエさんも同じようなことをおっしゃっていました。

「オペレーションをうまくやることよりも、『何かあった時にどう対応するか?』ということを、体験させたい。」

こどもたちにこういう遊びをやらせよう、と思ってやらせたら、こどもたちの中でその遊びがどんどん変化していく。というお話でした。


いままでは活動において、計画を作り、安全を考え、失敗せずにきちんとやることを、知らずに重視していました。カブだから、そういう演出で惹き込んでいくのが面白いのかな、と思っていたので、これも勘違いに気づかされました。

「行うことで、学ぶ」なんですよね。
Posted by ぬまた at 2007年02月25日 09:33
いやはや、かなり深い話の所に来てしまったと思いました(; ̄ー ̄A  でも好きです。
私自身はBS活動自体、約10数年前に主人との結婚式で制服見たのが最初で。現在はカブ隊の娘と共に体験して、活動の人達に疑問を持ったのが2年前。手伝い始めたのは1年程前なんですよ。

保護者の希望するのと、BS活動を広めようとする人たちと、現場のリーダー達との ズレが気になっているんですよ。

でも、主人が濃厚に関わった本が形になってアチコチで色んな評価されているのを聞きますと面白いですね。
「価格も高いし、簡単に手に入らないし」と。他方の現場リーダーから聞かされて、良くおみやげ代わりに持参してます。
それが実際に役に立ってるのかどうかは知り得ませんが。
私自身の感想は、「コレが出来たら、社会生活でも立派なリーダーやんか!」
「これは子どもの為と言うより。会社の人に読ませたいわ」でした。


Posted by 京都のちずやん at 2007年02月27日 02:09
コメントありがとうございます。

> ズレが気になっている

気になり始めた、ということは、深みにはまる入り口にいらっしゃる?のかも知れませんね。(笑)


> 実際に役に立ってるのかどうか

これは読む人次第、という部分もありますが、スカウトと一緒に読みながらでも、彼らに与えておいても使えると思います。

私の周りでも、よい評判を聞くことが多いです。先日の定形外研修でも話題になっていました。これをよりどころにされていらっしゃる方は、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

ウラ話として、いくつかの類似書を参考にされたと聞きました。やはり、このような情報提供は、内にも外にももっとあればいいと思っています。


> 会社の人に読ませたい

そう思わせる、最初の画期的な本がボーイスカウトから出てきた、というのが、驚きでもあり、この記事のきっかけになりました。

ありがとうございます。
Posted by ぬまた at 2007年02月27日 12:50
深みにはまる入り口ですか?
片足だけにしたいのですが...σ( ̄◇ ̄;)

父の近くに居るだけで濃厚なボーイスカウトの風が吹いてきて なかなか落ち着かせてくれません。

この本の出来上がる途中と ボーイスカウトハンドブックの制作途中を見せて貰ってますが(わざと目に入る様にされたのかもしれません)楽しそうに校正してましたよ。 好きじゃなきゃ出来ませんね。

そして世界中にこの活動を愛する方がいらっしゃるのですね。
 丁寧なお返事♪有り難うございました。 
Posted by 京都のちずやん at 2007年03月12日 23:46
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