Google
 

2006年05月04日

スカウト運動を「総体」として理解できるだろうか

村上春樹さんの、こんな言葉に出会った。



「正しい理解というのは誤解の総体」




出典はこちら。

My Life Between Silicon Valley and Japan
■[コラム] 総表現社会と村上春樹の言葉
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20060426/p1


(以下は、「読者の声は聞かれますか?」の問いに対する、村上さんの答えの引用です。)インターネットでウェブサイトをやっていたときは全部読みました。僕がそのとき思ったのは、一つひとつの意見は、あるいはまちがっているかもしれないし、偏見に満ちているかもしれないけど、全部まとまると正しいんだなと。僕が批評家の批評を読まないのはそのせいだと思う。というのは、一人ひとりの読者の意見を千も二千も読んでいるとだいたいわかるんですよね。こういう空気があって、その空気が僕のものを読んでくれているんだというのが。悪いものでありいいものであったとしても。で、一つひとつの意見がもし見当違いなもので、僕が反論したくなるようなものだったとしても、それはしょうがないんですよね。僕は正しい理解というのは誤解の総体だと思っています。誤解がたくさん集まれば、本当に正しい理解がそこに立ち上がるんですよ。だから、正しい理解ばっかりだったとしたら、本当に正しい理解って立ち上がらない。誤解によって立ち上がるんだと、僕は思う。





なるほど。



例えば、昔からスカウト運動に対する理解もさまざま。



有名なスカウト象の話を持ち出すまでもなく。



ちーやん夜話集〜Scouting IB
http://www.asahi-net.or.jp/~xe6k-nkjm/BS-DATA/chii-yan/chi-ycon.html




だからこそ私は、この「総表現社会」において、幅広く意見を集め、
また見聞きすることで、総体として「いま」を理解してみたい。





理解は無理かもしれないが、少なくとも、進むべき方向性が、見えてくるのではないか。





いま、「手段」であるべき野外活動や集団行動(班制度)などが、
「目的」そのものに「誤解」されているのかもしれない、と感じている。





もしかしたら、スカウト運動側の説明能力や
営業(広報)活動にも、問題があるのだろうか。



ボーイスカウトの活動を「社会でも使える言葉」で説明する
試みについては、こちらに詳しい。大変興味深い。



スカウティング研究センター 事務局の日記
コミュニケーション育成手法の確立
http://riics.seesaa.net/article/16237827.html





一方で、単に楽しみたい、楽しませたい(少なくとも最初は。)
というニーズを実現したい、多くのお父さま、お母さま方の、
一見スカウティングと相反するようなそれぞれの「誤解」の集積も、
議論を尽くせば「そんなに違わない」ことが見えてくるのではないか。





むしろ、多くの異なった意見を交換しすり合わせる機会を、
いろんなレベルで、かつ、できるだけ多く設けることに、
力を使わなければならないだろう。





それに、スカウト運動を支持、推進していくという意味では、
経験の有無とかは、とりあえず関係ないはずだから。











posted by ぬまた at 22:17| ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。

物事を進めるとき、意見の違いが存在することは当然。

意見が違うからと言って、その相手を「排除」してしまったり、相手と直接話をしないということでは、そこに進歩はありません。

また、成人指導者を「スカウト経験のある、なし」で分けたり、考えたりするのは、とても意味がないと思っています。B−Pはスカウト経験がないのですから。

そもそもコミュニケーションをとるために対話をしないまま、スカウティングが進められていくことの方が問題だと思っています。

ボーイスカウトと言う運動は、上記ぬまたさんにご紹介いただいた私の記事で紹介させていただいたように、「スカウトと指導者」のコミュニケーションをとれるようにプログラムができているだけではなく、「成人同士」がコミュニケーションを取るように考えられた組織となっていると考えています。

その分、その機能を活用しないままでいるのは、村上春樹さんの文脈で言うと「一面的な誤解」だけを生んでしまうと言うことなのかもしれません。もっと誤解を増やしていけば、総体として見えてくる部分があるのかも。

でも、そのためには、その誤解の部分を増やしていくためにもっともっと情報交換して行かなくちゃですよね。

少なくとも、ぬまたさんのおっしゃるとおり「あまり違わない」はずなのですから、情報共有するチャンスが増えていくことを期待しております。直接話ができないままでいるのは、もったいないことですよね。
Posted by 黒澤岳博 at 2006年05月05日 07:34
移転先へのコメント第1号ありがとうございます。

村上春樹さんは、まだブログがなかった時代に、読者と膨大な量のメールのやり取りを試みています。

村上朝日堂 夢のサーフシティー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/402257254X/qid=1146194845/sr=1-45/ref=sr_1_2_45/503-5127329-5211163


この本↓も、そういう「作業」の延長線上にあると思えました。

アンダーグラウンド
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062639971/qid=1146840227/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/250-0161610-3665066


それで、あらためて「共有」というのが、キーワードのように思えます。

体験だったり、情報だったり、その先の理念だったり・・・。


それには、すごくパワーが必要。


せっかく有用なツールがあるので、もっとうまく使っていけないか?

この運動を盛り上げるためにも、「何を」「どのように」伝えていくのか?というテーマは、ずっと追いかけていく必要があると思います。



ところで、この記事の原文はもともとmixiにアップしていたのですが、最近、mixiに梅田さんのあしあとが残っていました。見つかった理由は、本文中に引用した記事に書かれていますが、私も「ウェブ進化論」のことを日記に書いていたからです。


> いま僕は毎朝数時間を費やして、SNSの中も含めて、ネット上に書かれた「ウェブ進化論」への感想や書評をできるかぎり読み、気になった内容は記録しながら考えるという作業を続けている。


ということで、すかさずメールで黒澤さん@mixiと、関連するスカ研の記事をご紹介させていただいました。


「ボーイスカウト関連に限れば、間違いなくアルファブロガー」ということで。
Posted by ぬまた@管理人 at 2006年05月05日 23:50
いつもお世話になっております。

>それには、すごくパワーが必要。
>
>
>せっかく有用なツールがあるので、もっと
>うまく使っていけないか?

>この運動を盛り上げるためにも、「何を」
>「どのように」伝えていくのか?というテ
>ーマは、ずっと追いかけていく必要がある
>と思います。

まさにその通りであると思っております。

そして、「実践躬行(ActivityFirst)」のみを行ってしまうと、これまで行ってきたこと以上をせず、変わらないままでいることが一番楽になってしまうのではないかと感じています。

「精究教理(Evaluation Follows)」)「道心堅固(EternalSpirit)」へとつなげていくためにも、使えるツールはどんどん取り入れていく必要があるわけですし、そもそもB−Pは当代屈指の「新しもの好き」だったわけで・・・。


>「ボーイスカウト関連に限れば、間違いな
>くアルファブロガー」ということで。

高いご評価、ありがとうございます。皆さんのご評価にしっかり答えられているのか、と言う不安を抱きつつも、ご評価に答えられるだけの記事を書いていきたいと思います。
Posted by 黒澤岳博 at 2006年05月07日 09:16
> つなげていく

ブログのサブタイトルを考えていたとき、やっぱり清規三事のことは頭にありました。ああ、スカウティングって、そういうことなのかなぁ、と思って。でもなんだか、恐れ多くてとてもとても・・・。


それで結局、日連のページから、「いつも元気」の英訳を頂戴しました。


Scout Association of Japan:
http://www.scout.or.jp/e/basic.html

■Scout

Motto: Be Prepared

Promise: On my honor, I promise I will do my best to do my duty to God/Buddha and the country, and to obey the Scout Laws, to help other people at all times, and to keep myself physically strong, mentally awake and morally straight.

Scout Laws:
1. A Scout is faithful
2. A Scout is friendly
3. A Scout is courteous
4. A Scout is kind
5. A Scout is cheerful
6. A Scout is thrifty
7. A Scout is courageous
8. A Scout is thankful


■Cub Scout

Motto: Always, Be in High Spirits

Promise: I promise to behave honestly and steadily, and to follow the Pack Laws.

Pack Laws:
1. Cub Scouts obey
2. Cub Scouts look after themselves
3. Cub Scouts work together
4. Cub Scouts help younger ones
5. Cub Scouts do good deeds





佐野常羽 - Wikipedia:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E9%87%8E%E5%B8%B8%E7%BE%BD

清規三事

佐野常羽の残した教えのひとつに「清規三事」がある。(読みは「しんきさんじ」、「ちんぎさんじ」、「せいきさんじ」など諸説ある。)それぞれの英訳も佐野が行ったものである。

* 実践躬行 (じっせんきゅうこう、Activity First)

スカウト運動(スカウティング)は、自ら実行するとが第一である。

* 精究教理 (せいきゅうきょうり、Evaluatiom Follows)

物事の実行には、その価値を評価し、反省し、そして理論を探求することが必要である。

* 道心堅固 (どうしんけんこ、Eternal Spirit)

実行・評価・反省を繰り返して「さとり」をひらき、永遠に滅びることのない心境を開くよう努力すべきである。
Posted by ぬまた@管理人 at 2006年05月07日 23:18
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/17391304
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
Loading...
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。